日別: 令和7年3月11日

ヴェルディの前の世代に、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場を賑わしたヴィンチェンツォ・ベッリーニの歌劇『カプレーティとモンテッキ』が1830年の今日、初演された。シェイクスピアで有名な「ロメオとジュリエット」とはストーリー展開は、かなり違います。しかし、ロメオとジュリエット物語は元来イタリアの古い伝承であり、「村のロメオとジュリエット」の題名でも知られる物語を題材としています。ベッリーニのロメオとジュリエットである歌劇《カプレーティとモンテッキ》。このオペラの台本作者フェリーチェ・ロマーニが用いたのはジェロラモ・デッラ・コルテの「ヴェローナ物語」であり、そこに様々な古い説話を加えたものです。13世紀のヴェローナを舞台に、宿命の闘争を繰り返すカプレーティ(キャピュレット)家とモンテッキ(モンタギュー)家が描かれますが、モンテッキ家の嫡男ロメオは、舞踏会に紛れ込んでジュリエッタ(ジュリエット)を見初めるのではなく、ヴェローナ領主の使者として、和平の提案のためにカプレーティ家を訪れ、和解の証として、同家の娘ジュリユッタとの結婚を申し込むのです。また、眠り薬を手渡すロレンツォは僧侶ではなく医者であり、ロメオも毒杯をあおいだ後、目覚めたジュリエッタに事情を話してからジュリエッタの腕の中で息を引き取るという、シェイクスピアとは設定もストーリーも違うものになっています。どこにでもある、ご当地オペラというところで楽しむのが良いでしょう。 […]