クラシック音楽365日
大作曲家の生没日。名曲のゆかりの日。
Samuel Barber
20世紀アメリカを代表する作曲家のひとり、サミュエル・バーバー(Samuel Barber)が生まれた日(1910年)。代表作《弦楽のためのアダージョ》はJ.F.ケネディの葬儀で使用されてから、追悼の意を込めて演奏されることが多い。自身も優れたピアニスト、バリトン歌手であったため、バーバーは該当のジャンルでも良質な作品を生み出した。
ヴェトナム戦争を題材にしたアメリカ映画「プラトーン」(1986年、オリヴァー・ストーン監督・脚本。アカデミー賞で作品・監督・編集・録音賞を受賞)のエンディングで使用されたことで、アメリカの音楽家サミュエル・バーバー(1910-1981)の弦楽合奏曲『弦楽のためのアダージョ、作品11』(原題 Adagio for Strings, Op11)は日本でも親しまれている音楽ですが、オリジナルはヴァイオリン協奏曲の間奏曲で、弦楽合奏曲に編曲されてアルトゥーロ・トスカニーニが記念コンサートの開幕曲として演奏。20世紀を迎えたアメリカの新時代のシンボリックな音楽になった楽曲です。ジョン・F・ケネディの葬儀で使用されたことでも有名です。アルビノーニのアダージョとしてジャゾットが作曲した弦楽合奏曲とともにイ・ムジチ合奏団の名演奏を筆頭に名盤で愛好されています。
今日のSPレコード
Barber – Essay for Orchestra (Ormandy, 1940)
![Samuel Barber: [First] Essay for Orchestra, Op. 12 The Philadelphia Orchestra Eugene Ormandy, conductor Recorded October 20, 1940, in the Academy of Music, Philadelphia, Pa., on Victor matrices CS-056573-1 and CS-056574-2.](https://i0.wp.com/soap.nmm.jp/wp-content/uploads/2025/03/VIC-18062.jpeg?resize=662%2C662&ssl=1)
サミュエル・バーバー:[第1]管弦楽のためのエッセイ、作品12
フィラデルフィア管弦楽団
ユージン・オーマンディ指揮
1940年10月20日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのアカデミー・オブ・ミュージックで、ビクター(Matrix:CS-056573-1, CS-056574-2)録音。1941年8月にビクター「18062」として発行。
バーバーの「管弦楽のためのエッセイ第2番、作品17」が前年に発売されている。
今日のSPレコードは、1941年8月新譜だった「管弦楽のためのエッセイ」。日米開戦前4ヶ月前のことだった。ヒンデミット作品のSPレコードは同盟国ドイツの音楽だったこともあってか、戦前のレコード愛好家が蒐集したレコードが多い。同時に録音されたシベリウスも人気曲。日本でも評判高かったオーマンディだけに、新譜発売の宣伝はされていただろうが、日本国内で予約した愛好家が実際に手にして聞けたレコードかは不明だ。
STORY
録音の背景
1940年10月20日の日曜日は、ユージン・オーマンディ率いるフィラデルフィア管弦楽団にとって忙しい日でした。この日、日本の音楽愛好家を含めて全世界へのセールスに向けて、バーバーのエッセイのほかに、交響曲2曲 (ハール・マクドナルドの「サンタフェ・トレイル」とヒンデミットの「画家のマティス」)、シベリウスの3つの短い作品 (「フィンランディア」、「トゥオネラの白鳥」、「レンメンカイネンの帰還」)、そしてソプラノのドロシー・メイナーとともにバッハ、シャルパンティエ、ドビュッシーのアリアを録音しました。
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