この1971年録音の「セビリャの理髪師」は、同時期にアバドが録音した同じロッシーニの「チェネレントラ」に続く、アバドにとってのオペラ全曲盤第2作となったものですが、当時新進気鋭だったアバドの初期録音を代表するオペラ録音です。ロッシーニのイメージを20世紀後半に一新させ、「ロッシーニ・リヴァイヴァル」を支えることになった記念碑的な録音で、今ある《セビリャの理髪師》の最良の盤がこれである。明快で説得力に満ち、隙のない仕上がりのロッシーニです。アバドの、颯爽としていて、しかも走りすぎず、十分に弾んで、しかも申し分なくうたえている、ここできける演奏は、ロッシーニのオペラの魅力を完璧に示したものと言えよう。
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