異常気象を解決する最終計画“レインダンス・プロジェクト”。しかし、システムは暴走、想像を絶する巨大ストームが発生する“アイス・ツイスター”を観ました。邦題は原題の“ICE TWISTER”をそのまま。BS-TBSで土曜日(2011年11月12日)の午後2時からの放送で、見終わったところです。CMの回数も少なかった印象で、98分ほどの映画だと思われます。
2008年のアメリカ映画で、氷の竜巻に追いかけられる主人公の男女ペアが排水溝だかに逃げ込んでぎりぎり難を逃れるシーンは記憶にあるような、良くあるシーンか。映画の予告は見ていたものかもしれません。
何でもかんでも巻き上げてしまうツイスターとは違って、通り道にあるものを凍らせてしまう。発生時は姿が見えないので、何が起こっているのか分からない。映画のクライマックスでは便宜上か、周囲の物を巻き込んでいるからか渦が映像化されていたけれども局地的な氷点下を作り出す異常気象だと考えれば良い。
主人公はSF作家。彼が出版してサイン会を開いているところに、本に書かれている超常現象が“具現化”したのだ。その作家を取材する予定できていたテレビ局の男女ペア、その作家の女友達が異常気象を調べるために一緒に行動していたツイスター研究グループ。それに、“レインダンス・プロジェクト”の責任者が対するという登場人物達の図式。異常気象を解決しようとして超常現象を作り出してしまったという、意思を持たないフランケンシュタインの怪獣と観て良いだろう。
化け物が迫る都市はポートランドだけど、事前に警戒警報が出されて誰も居ないから群衆が恐怖におびえるシーンは無い。ヒッチコックだったら何か分からない投資におびえる一般人を描くのだろう、スピルバーグや、キャメロンだったら2時間を超える大作にしてエピソードがいろいろと盛り込まれるのだろう。見終わって持った印象です。モンスターを作った原因が“レインダンス・プロジェクト”に有ることが分かり、その“アイス・ツイスター”を食い止めるためにオゾン層に穴を開けて追放する。
そこにコンピューター少年がハッカーとして活躍する。当初、様々な現象を赤ちゃん言葉のような表現でしゃべるので作家の女友達にたしなめられた少年だ。氷の竜巻が迫るというのにデータのダウンロードが済まないからといつまでも非難しようとしないために、年配のスタッフが身代わりのように犠牲者になる。
日本語版では「全角、半角」と言っているが、キーボードのCAPSロックが入っていて衛生をコントロールするためのパスワードがエラーで帰ってくると言った和ませてくれる場面もあるが、キーボードのCAPSロックキーって、左手に隠れちゃうから周りから観ているもので無くっても、本人も意外と気がつかない。わたしだって良く気がつかないでオンにしてしまっていることがある。このコンピューター少年が、政府の人工衛星をハッキングして“アイス・ツイスター”を中和する構成を発射させるという解決策。
映画の終わり方は簡単に済んでしまう。あらあらという感じではあるけど、土曜日の午後に観ようという映画には良い一作。わたしだったらここにこう言うエピソードを挟んだり、こういうシチュエーションで描く、などと想像するのが面白いでしょう。お薦め度:★★★
尚、「ICE TWISTER 2」という続編もあるらしい。出演者、スタッフは同じようです。